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by chitlin
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The Millennium / Begin (1968)

 ソニー・ミュージックの『ソフト・ロック・シリーズ第1弾』の大本命は、相も変わらずThe Millenniumの『Begin』ではないでしょうか。
 “06年DSDマスタリング”でもあり、当時のシングル盤収録のモノラル・ヴァージョンであるM17からM23までが追加されています。旧Rev-Ola Records発売の本作もほぼ同様の内容でしたが、既に廃盤です。

The Millennium / Begin (1968)_e0038994_23382234.jpg

 The Millenniumのメンバーは次の通りです。Curt Boettcher、Joey Stec、Lee Mallory、Sandy Salisbury、Doug Rhodes、Ron Edgar、Michael Fennellyという大所帯です。
 また、Keith Olsenは8人目のメンバーと呼ばれるほどに頼りにされ、Curt Boettcherと共に制作を手掛けました。さらにThe GoldebriarsのメンバーだったSheriとDottiのHolmberg姉妹がコーラス隊として起用されています。

 Curt BoettcherはThe Ballroomとしての録音に引き続いて『Begin』の制作に入り、The Ballroomのレコード発売が頓挫したことにもめげずに、研究と実験を重ねてスタジオ技術を極めたようです。
 つまり、『Begin』では他のメンバーに曲書きのほとんどを任せ、彼自身は目も眩むような永遠の音世界を手に入れた訳です。それはヴォーカル・ハーモニーの麗しさを伴って、万華鏡そのものような超絶的なポップ・ミュージックとして成立しています。

 まずM1「Prelude」が耳に飛び込んで来ると言葉を失います。立体的なドラムスの響きが尋常ではなく、40年近く前の録音とはとても信じ難い導入部として機能しています。
 地続きのM2「To Claudia On Thursday」へと静かに雪崩れ込み、クィーカの音色に三半器官がしおしおのぱあ・・・・・・。

 全体的に人工的な感触を残しつつ、南国の雰囲気も基調となっています。





 Sundazed Recordsから怒濤のCD3枚組が発売されています。
 この『Magic Time』(2001)には、The Ballroomの『Preparing For The Millennium』(1998)収録曲は勿論のこと、その盤から漏れている音源も含まれています。
by chitlin | 2006-04-03 23:41 | Pop/Rock