Ike & Tina Turner / It's Gonna Work Out Fine (1963)
2006年 04月 13日
そのSue Recordsからデビューして以来、既に5枚以上のアルバムを発売していたためか、作品の内容としては最も面白いのではないでしょうか。禍々しい猥雑な魅力を放つR&Bの連続です。
Tina Turnerの歌声は力任せで灰汁が強いくせに、やはりまだまだ若々しさを感じさせます。溌剌としたコーラスを添えるThe Ikettsの面々も相当な弾け具合を見せています。
M5「Tinaroo」やM11「This Man's Crazy」でのはちゃめちゃさには頼もしさを感じさせるような不安を煽られるような楽しさがあります。
今にも掴み掛かって来そうな勢いのM10「Foolish」にも圧倒されてしまいます。
残念ながら、表題曲M6「It's Gonna Work Out Fine」で絡む男性ヴォーカルについてはピーター・バラカン氏曰く、Ike Turner本人によるものではないとのことです。
先日、Ace Recordsから『The UK Sue Label Story: Volume 4』という充実の編集盤が発売されました。是非ともIke & Tina Turnerの諸作も徹底的に復刻してもらいたいところです。
手持ちのCDはCollectables Recordsから復刻されたものです。それにしてもここから発売されるCDにはこれっぽっちも愛着を抱くことが出来ません。
手を抜いた装丁は時にジャケット・デザインを無視し、でかでかとロゴマークが入る場合もあります。そして内容がほとんどない解説文に加え、単純にCD化しただけの音質といった始末です。商品としても魅力を感じません。
最近ではAtlantic Records原盤の作品をこざっぱりとした装丁で次々と復刻しています。隙間から見えるブックレットは相変わらず二つ折りのようですが。