Andwella / People's People (1971)
2006年 04月 29日
Andwellaと改名してから2作目にあたる『People's People』(1971)が、イギリス盤のジャケット・デザインにして待望の公式CD化とのことです。
初めて聴いた訳ですが、一聴してアメリカ南部の音楽への憧憬が手に取るように伝わって来きます。カナダ人メンバー4人にアメリカ人ひとりという編成のThe Bandと同様に所謂、イギリス人としてその胸の内に思い描いたアメリカ像というものを彼らなりに咲き匂わせています。
想像以上に雄大な景色を想起させるのですが、端々に滋味が満ち溢れ出て温かみを感じさせる作品です。特に中心人物のDavid Lewisの歌声というのが何とも言い難くまろやかな塩梅です。
押し出しの強いM1「She Taught Me To Love」と表題曲M9「People's People」ではDris Troyほかの効果的なバック・ヴォーカルがゴスペル風味を倍増させています。
弾き語りでしっとりと聞かせるM3「The World Of Angelique」やM8「Lazy Days」からは全曲の詞曲を手掛けたDavid Lewisの力量がいかんなく発揮されています。
不肖にして出自がまったく判らないのですが、本CDにはジャケット裏面に記載されていないM10「スクリーンの影に」という楽曲が収録されています。