Hey Ho Let's Go!


by chitlin

Spencer Wiggins / The Goldwax Years (2006)

 待望の1枚、Spencer WigginsがGoldwax Recordsに吹き込んだ音源集です。鬼に笑われるでしょうが、ソウル・ミュージックの範疇では本年最大の復刻CDと言えます。

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 オリジナルの7インチ・シングルなぞとても追い掛けられませんので、Ace/Kent Recordsからの編集盤『The Goldwax Story Vol.1』(2001)にて初めて所属シンガー達の歌に触れたばかりの若輩者です。とは言え、瞬く間にGoldwax Recordsの強者達が持つ底知れぬ魔力に魅せられた訳です。

 James Carrの持つ器の大きさに対し、表現力豊かで伸びやかな喉を披露するSpencer Wigginsは、不思議とアルバム制作に漕ぎ着けなかったという悲運のシンガーです。

 解説文によると、残念なことにFame Recordsに売却された7曲の収録に許可が下りなかったそうです。結果的に、James Carrが歌った「Love Attack」という重要曲が抜け落ちている状態です。
 Ace/Kent Recordsとしては交渉を続けるとのことですから、是非とも今後に期待しましょう。

 以前に採り上げた『The Goldwax Recordings』The Ovations Featuring Louis Williamsと同様にVivid Sound Corporation原盤からのライセンス曲もねじ込まれています。そのM14「Who's Been Warming My Oven」などは、聴いていると堪えきれない気持ちになり胸が張り裂けそうになってしまいます。

 同様に歌い上げるM1「Once in a While (Is Better Than Never at All)」やM11・22「That's How Much I Love You」、M14「I Never Loved A Woman (The Way I Love You)」、M17「Uptight Good Woman」、M20「The Power Of A Woman」に痺れっ放しです。

 極めつけは、問答無用の鬼のようなジャンプ・ナンバーのM15「Soul City U.S.A.」。これに尽きます。

 収録曲すべてを聴き逃せない本作は、最高の歌と最高の演奏が最高の音質で封じ込まれたべらぼうなディープ・ソウルそのものです。
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by chitlin | 2006-05-05 20:40 | Blues/R&B