Hey Ho Let's Go!


by chitlin

Burt Bacharach / Live In Japan (1971)

 豪華絢爛、一糸乱れぬ完璧な演奏。淀みなく奏でられるストリングスが加わった厚みのあるフルオーケストラによる堂々のグレイテスト・ヒッツをステージで再現。

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 今回、採り上げる『Live In Japan』は1971年5月7日、新宿厚生年金会館での初来日公演を収録した実況録音盤です。次から次へと繰り出される大名曲としか言いようのない全14曲です。 

 幕開けは「Alfie」の一節から「サンホセへの道」へとすぐさま切り替わるすこぶる洒脱な演出です。このM1「Alfie / Do You Know The Way To San Jose」の1曲で否応無しに期待に胸が高鳴ります。

 歌い終わりに遠慮がちに「おおきに」と添えられるのがM4「Raindrops Keep Fallin' On My Head」です。このBurt Bacharach 本人が歌うテイクは、解説によれば本盤のみでしか聞くことの出来ないそうです。それだけに確かに貴重な音源に違いありません。
 ゆったりと落ち着き払った序の口から活火山のように一気に沸点を迎えるM7「This Guys」にも本人がほんの少しだけ軽く口ずさむ場面があります。

 中盤に据えられたメドレーのM6には「Don't Make Me Over」、「Anyone Who Had A Heart」、「What's New Pussycat」に「Wives & Lovers」、そして「24 Hours From Tulsa」という錚々たるヒット曲が惜しみなく収められています。何と贅沢で優雅な瞬間の連続でしょう。

 切れの良いホーンが絶好調のM10「Bond Street」も、映画『Casino Royale』(1967)からの1曲です。絶好調と言えば、Burt Bacharach 本人が弾き倒すフェンダー・ローズも同様です。

 本編の最後がM12「Alfie - What The World Needs Now Is Love」です。これまた心憎い演出で魅了してくれます。溜め息ものとしか言いようがありません。

 アンコールでは隠し球のM13「Promises, Promises」でもうひと盛り上がりしたところで、再びM14「What The World Needs Now Is Love」にてお開きと相成ります。

 今回の紙ジャケットCD化によってこんなライヴ作品が存在することを初めて知ることとなりました。1997年の時点でCD化されたものの、発売直前になって本人から発売を却下されたということも初耳でした。

 ダブル・ジャケットの出来も良好でして、中綴じの写真には演奏に指揮にと没頭している男前のBurt Bacharachが収まり、ステージの熱い模様を窺うこと出来きます。

 その内容に勝るとも劣らない粒立ちの良い高音質も手伝って至極、幸福なひとときを堪能することが出来ます。
 時代を超越した、文句なしの素晴らしい1枚です。




 3ヶ月ほど前に放送された山下達郎の『サンデーソングブック』の中で本盤からM11「A House Is Not A Home」が紹介されました。そのたった1曲の素晴らしい演奏を聴いて打ちのめされてしまいまして、今回の再発売分をすっかり買いそびれていることにはたと気が付きました。

 近場では見当たらず、浅はかにも購入を後回しにしていたことを悔やみました。考えうる限りの店舗を駆けずり回ってようやく手に入れることが出来ました。こうなるとこの度紙ジャケットCD化された他の作品のことも非常に気になります。
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by chitlin | 2006-09-17 12:12 | Pop/Rock