Black Cat Bones / Barbed Wire Sandwich (1970)
2007年 02月 04日
今回はlonehawkさんとshintanさんのエントリへのトラックバックを兼ねたものでもあります。
得体の知れない怪物が有刺鉄線を挟み込んだサンドウィッチに喰らい付いているジャケット写真もさることながら、『有刺鉄線サンドウィッチ』という邦題も見事なまでにそのままです。
いつからかその存在が気になっていたのですけれど、See For Miles Recordsからの再発売CDですら入手出来ずにいましたので嬉しい紙ジャケットCD化です。
正月休みに聞いておくつもりが相も変わらぬ寝正月を過ごしてしまったために、ここ1週間のうちに幾度となく聞いてみました。
古典とも言えるブルースのカヴァー曲が大半を占めてはいるのですが、頭のM1「Chauffeur」から次々と渋さ全開の重たいブルース・ロックの連打が繰り出されます。
M3「Feelin' Good」やM7「Four Women」などの意外と静謐な楽曲が要所を引き締める塩梅です。
解説にはアンダーグラウンド臭云々とありますが、無知な身としてはこういうものかと何の抵抗もないのが正直なところです。
特に目を惹くのがM2「Death Valley Blues」で聞ける泣きのギター・ソロです。これには痺れてしまいます。
最後のM9「Good Lookin' Woman」では長尺のギター・バトルをたんまりと堪能することが出来るだけあって迫力満点です。
当ブログのこれまでのエントリからお判りのようにブルース・ロックに対してはほとんど免疫がございません。昨年になってようやくFreeの1作目『Tons Of Sobs』(1968)を聴いたばかりなのです。
分派のFreeは当然のこと、ひとまずはその『Tons Of Sobs』と本作を端緒にブルース・ロックの粋を嗜むことから始めたいところです。