かつてEdgar Summertymeと名乗っていたEdgar 'Jones' Jonesによる初のソロ・アルバム、『Soothing Music For Stray Cats』(2005)をご紹介いたします。

2005年発売とは言え、当ブログでは立派な新譜の部類に入ります。ところがその音質はとても21世紀のものとは思えず、渋く枯れ果てた音像です。
手持ちのCDは紙ジャケット仕様の日本盤にして、本作収録曲を中心としたさらに音質が劣悪なライヴ・テイクが5曲も追加されています。
1990年代初めにシングル盤を数枚とアルバムを1枚のみ残して消え去ったThe StairsというグループのベーシストだったEdgar 'Jones' Jones。
モノラル録音にこだわった時代錯誤ぶりはThee Headcoatsも真っ青な様相、だったようです。(←無責任発言)
ロッキング・オン誌上に掲載されたヘロヘロ状態(だったような気がします)のインタヴューを読んだことから、興味を持つに至らなかった覚えがあります。
そんな訳でThe Stairsを一切聞いたことがないにもかかわらずこんなことを申し上げるのも憚れるのかも知れないのですけれど、何も知らずに本盤を耳にした場合にまさかイギリス人青年が歌い、演奏しているとは夢にも思わないはずです。
ロックン・ロールやR&Bに対する求道精神が人並み以上であったという話ではありますが、今回はさらにブラック・ミュージックをも掘り下げております。
ブルースは勿論、ビ・バップ期のジャズや街角のドゥワップやニューオーリンズ・ファンクまでをも飲み込み、精一杯の愛情で以て表現力を高めた結果が本盤に刻み込まれています。
例えばM5「Freedom」なんぞは平たく申しますと「Family Affair」Sly & The Family Stoneそのままです。
あまりにも直球である彼の姿勢は時として単なる模倣としか受け取られかねない訳なのですけれども、実際に聴いてみますとJamiroquaiのそれとは異なり畏敬の念さえ抱いてしまいます。
ここに、彼が向ける音楽への愛情を支持いたします。
演っていることは15年前から変わらないようでして、恐ろしく音の鳴りが悪いのですけれどもわざわざ古い機材を使った根性とその空気感に思わず痺れてしまいます。
ここまで来ますとThe Stairs唯一のアルバム、『Mexican R&B』(1992)を手に入れたくなるものですけれども、とっくに廃盤です。
となれば幻の2枚目のアルバムのために録音されたと思しき楽曲を含む未発表音源集、『Right In The Back Of Your Mind』(2006)をまずは狙ってみましょう。

































