Hey Ho Let's Go!


by chitlin

The Beach Boys / The Beach Boys' Christmas Album (1964)

 クリスマス・アルバムという代物はそれこそ掃いて捨てるほど数多く発売されて来たのでしょうけれど、The Beach Boysのこの『The Beach Boys' Christmas Album』(1964)こそその最高峰と呼ぶことの出来る1枚でしょう。

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 お盆にメリー・クリスマス!、と言うのには不謹慎ではありますけれど。
 誰も彼もが浮き足立つ肝心のクリスマス・シーズンとなると書き入れ時ですので、勤務先にて丁稚の如く労働している訳なのです。
 そうであれば、今のうちなら話が早いと考えまして。(←何が?)

 The Beach Boysにとっての1964年と言いますと、本作のほかに『Shut Down Vol.2』に『All Summer Long』、『The Beach Boys Concert』とシングル盤さながらの勢いで以て、立て続けにアルバムを発売しております。

 アイドル・グループとして扱われながらもこれだけの質量を極めるとはまさにBrian Wilsonの神懸かり的な才能の成せる業でしょう。
 しかも、当のBrian Wilsonは結婚生活まで始めているくらいなのです。

 A面に当たる前半で聴くことの出来るサーフ風味のクリスマス・ソングの快活さは書き下ろしならではの鮮度を誇る反面、B面に当たる麗しいスタンダード曲群でのオーケストラとの共演が多分にその後の創作活動に影響を与えたのというのは想像に難くない訳です。

 何しろ、翌1965年には『The Beach Boys Today!』と『Summer Days(And Summer Nights)』といった作品をものにするのですから何をか言わんやであります。

 シングル曲のM1「Little Saint Nick」が「Little Deuce Coupe」を元に作られているのはご愛嬌としましても、そのB面曲のM14「The Lord's Prayer」の美しさには打ちのめされるほか術がありません。
 現在、入手し易い『The Ultimate Christmas Collection』(1998)には収録されていないのが大変に残念です。

 フル・オーケストラと拮抗する彼らのコーラス・ワークを堪能した後、アルバム本編の最後を美しく締めくくるのがア・カペラのM12「Auld Lang Syne」です。
 終盤にDennis Wilsonによる語りが挿し込まれていまして、これがまた心憎い演出なのですよ。





♪「Little Saint Nick」The Beach Boys

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by chitlin | 2007-08-14 00:17 | Pop/Rock