「ほっ」と。キャンペーン

Hey Ho Let's Go!


by chitlin

カテゴリ:Brazil/Latin( 23 )

 ラウンジ感覚溢れるお洒落なピアノ・トリオ作品、『José Roberto Trio』(1965)を聴いてしっぽりとしてみましょうか。

e0038994_22472533.jpg

 ポップで可愛らしいジャケット・デザインからは想像することの出来ないほど小気味よく端正で切れのある演奏ながら、鬼気迫る緊張感などからはほど遠い非常にゆったりとした雰囲気を楽しむことが出来ますよ。

 まさしく気品溢れるピアノ演奏が際立つJosé Roberto Bertramiのことをちょいと調べてみましたら。

 “街も深い眠りに入り、今日もまた1日が終わろうとしています”というFM番組『クロスオーバーイレブン』のテーマ、「Fly Over the Horizon」でお馴染みのAzymuthというグループで後に名を上げたとのことです。

何とはなしに聞き流してしまうことも出来ますので、ともすれば気が付かないでいたとしても不思議ではないのですけれど、Manfredo Fest作のM3「Impulso」などでは目まぐるしくテンポを変えては駆け抜ける好曲なのです。
 これはただ者ではないなと即座に感じさせます。

 一方、M2「Dá-Me」M10「Flor Da Manhã」などではヴィブラフォンの音色も鮮やかなのですけれども、こうなりますと一体誰が演奏しているのだろうという疑問も浮かび上がって来ますけれどね。

 本盤も“Paradise Masters”という復刻シリーズからの1枚なのでして、相変わらず毎度のように嬉しい驚きをもたらしてくれますよ。
[PR]
by chitlin | 2007-09-23 22:50 | Brazil/Latin

Sambalanço Trio / Vol.1 (1964)

 久し振りにロック・ミュージック以外の音楽に身体を預けてみました。Sambalanço Trioのデビュー盤、『Vol.1』(1964)です。
 ルルさんが書かれた記事へのトラックバックを兼ねております。ルルさん、お帰りをお待ちしておりますよ。

e0038994_04455.jpg

 以前に採り上げたTenório Jr.の『Embalo』(1964)とは異なりましてRge Clássicosからの復刻が為されていないのですけれどもBomba Records盤を楽しむことが出来ます。
 最近、そのBomba Recordsからジャケット・デザイン違いの紙ジャケットCDが発売されたのですね。

 このSambalanço Trioの奏でる音楽がジャズ・サンバなのかサンバ・ジャズであるのか呼び方はともかく、数あるピアノ・トリオ作品と毛色が違うと感じさせてくれるのが、ここ数日の肌寒い気候と符合するかのような落ち着いた雰囲気と言えそうです。

 ブックレット中の解説によりますと、ピアノ担当のCesar Camargo MarianoがBill Evansから影響を受けたとのことですので納得ですね。

 冒頭のM1「Samblues」の熱い演奏以外は案外と内なる想いを秘めたような抑制の効いた楽曲が並んでいます。

 最後に置かれたM12「Sambinha」には3人の流暢なスキャットが挿し込まれているという素敵な1曲です。
 最終曲だけに大変に印象深いものとなりますよ。
[PR]
by chitlin | 2007-09-02 00:06 | Brazil/Latin

Tenório Jr. / Embalo (1964)

 思わず胸が弾むサンバ・ジャズを聞かせてくれるTenório Jr. が唯一残した『Embalo』(1964)について書いてみましょう。

e0038994_2273425.jpg

 当ブログでも何枚か採り上げていますSom Livre Mastersのシリーズと平行する形でRge Clássicosという復刻シリーズが開始されまして。これまた嬉しいような困ったような。

 本作は昨年、Bomba Recordsの名盤1500シリーズ第1弾としても発売された訳ですけれども、ここでは件のRge Clássicosから選んでみました。

 基本を貫いていますのはピアノ・トリオという形態ではありますけれど、ものによってはホーン隊のお陰で色とりどりな賑やかさも手伝いまして。

 例えば表題曲のM1「Embalo」やM9「Consolação」などはTenório Jr. 自身のピアノも勿論なのですけれど、ホーン隊による大車輪の活躍が見事なまでに奏功しております。
 本場のハードバップ顔負けとも言える熱気を感じ取ることが出来ますよ。

 打って変わって2分にも満たないM3「Nebulosa」で聴くことの出来るけれんみのない演奏が実に爽やかです。

 折り返しのM6「Fim De Semana Em Eldorado」などは音数は少ないながらも緩急織り交ぜたその演奏にこそピアノ・トリオならではの醍醐味というものがありますね。

 正直に申し上げてこれほどまでに素晴らしいとは思ってもみませんでした。
 随分と前から話題になっていたのに手を出せなかったことを後悔しております。
[PR]
by chitlin | 2007-07-29 22:09 | Brazil/Latin

Celia / Celia (1970)

 ジャケット写真も艶やかなCeliaの『Celia』(1970)をご紹介いたしましょう。
 ブックレットに掲載された彼女の写真もすべて目を瞑ったものばかりなので、実際にどれだけの美貌の持ち主なのかは謎のままなんですけれどもね。

e0038994_0232773.jpg

 以前に採り上げたCelia Reisとは当然のことながら別人です。同じ“Paradise Masters”というシリーズの内の1枚でもあります。
 彼女の『Samba E Celia Reis』(1962)もなかなかにスウィングする乙な作品ではありますけれど。

 本作の方がより躍動感に溢れるMPBであり、大人の雰囲気と華やかさに優っています。
 ずばり、好みはこちらですね。

 初っ端のM1「Blues」からして(だからか)めっぽう色っぽいのです。溜め息を洩らしながら身体をよじらせて歌っているかのような塩梅です。
 ともすれば“幻の名盤解放歌集”で聞くこと出来るお色気歌謡の路線ですね。姉御肌風情たっぷりの艶かしさがこのうえありませんよ。

 むしろ、このM1「Blues」が例外でありまして、M2「No Clarao Da Lua Cheia」以下、抜群のノリの良さと歌唱力で以て魅せるCeliaの天賦の才にほだされっぱなしという始末なんです。

 M5「To Be」はJoyce作でして、所謂ソフト・ロックの趣きすら感じさせる好曲です。

 これまたJoyce作のM6「Abrace Paul McCartney」では面白いことに「Eleanor Rigby」The Beatlesのストリングス・アレンジの一部が織り込まれているんですよ。
 一方でM9「Lennon - McCartney」には特別な仕掛けは施されている訳ではなさそうです。

 本作において取り沙汰されるのがM10「Zozoio」というFrance Gallの未CD化曲のようですね。クラブ・シーンにおいて注目されているということにピンと来ないのは相変わらずですので、これまた訳も判らずに楽しんでおります。

 この『Celia』は収録時間にしても30分余りということから、自然と何遍も耳を傾けてしまいます。
[PR]
by chitlin | 2007-06-11 00:26 | Brazil/Latin
 一服の清涼剤以上の効果をもたらすFelicidade A Brasilによる同名アルバムは、本日のような清々しい休日をゆったりと過ごすには打ってつけの作品です。

e0038994_22534418.jpg

 発売元のDare-Dareというレーベル名とともにこの復刻CDが何年も前から話題になっていることを知ってはいました。現在のようにブラジルものに入れ込んでいませんでしたので例の如く後回しにしていましたら、件のレーベルが潰れたとかいう話がちらほらと。
 ところが、最近になって再々発売されたということで注文してみましたら時すでに遅し、と。こうなって来ますと意地でも手に入れたくなるのが人情というものです。終いには海外通販を利用してしまいました。

 もうね、あれですよ。いちばん嫌いな言葉は“廃盤”です、よと。

 その内容はと言えばギターと歌、作曲をも担当するFabienと女性ヴォーカルのMarta Contrerasの2人が中心となって奏でる軽やかなフレンチ・ボッサといったところです。

 ふたりの歌声が交わる場面あり、アコースティック・ギターが清冽に弾ける瞬間ありのといった具合の初々しさには堪えられないものがありますよ。
 人気を高めたレア・グルーヴの流れ云々についてはほとんど判っておりませんので悪しからず、ですけれども。

 定番カヴァーのM4「Berimbau」を交えつつ、アルバム後半にギター・インストゥルメンタル曲が主に固められていまして、なかなか達者なギターの腕前が何気なく光っております。

 そして、最終曲のM11「Voce Abeusou + Sonho Do Carnival + Batucada」を迎えますと嬉しい驚きが。
 このメドレーのど真ん中に置かれた「Sonho Do Carnival」というのが、あの空耳フレーズを炸裂させる「Laia ladaia」The Carnivalの一部なのです。そうです、しっかりと“ライラ 来世 渡辺満里奈”と歌い上げられていますよ。(←いえ、相変わらず語尾は“奈”に聞こえ難いですけれども)
[PR]
by chitlin | 2007-05-20 23:03 | Brazil/Latin

Som Tres / Som / 3 (1966)

 Som Tres の初アルバム『Som / 3』(1966)、研ぎ澄まされたピアノ以外にも聞き物が多いことに思わず感心してしまいますね。
 かの“Som Livre”シリーズ からの1枚、絶妙のジャズ・サンバを聞かせてくれるピアノ・トリオ盤です。

e0038994_23424090.jpg

 まずは、電光石火の速弾きで怒濤の展開を魅せる冒頭のM1「Samblues」の迫力が素晴らしいです。
 この1曲目があまりにも鮮烈な印象を残し、見事に聞き手を引き込む訳ですよ。

 あとは適材適所のように小気味よいM5「Um Minuto」、1分に満たないM6「Cidade Vazia」やM8「Tema 3」が配置されていましてメリハリが利いているんです。

 一方で落ち着いた雰囲気を醸し出すM3「Na Baixa Do Sapateiro」やM4「O Bolo」、M9「Cristina」にM11「Margarida B」などを織り交ぜ、とても優美なアルバム作品として非常にバランスが保たれています。

 全体的に緊迫感が満ち溢れているんですが、そうは言っても演奏者同士がぶつかり合うのではなくそれぞれの役割を果たしたうえで高みを目指すような、そんな三つ巴です。
 卓越した演奏力が冴え渡っていまして、実に天晴な1枚です。
[PR]
by chitlin | 2007-04-07 23:47 | Brazil/Latin
 ジャズ歌手が朗々とボサ・ノヴァ/サンバを歌い上げているような1枚、Celia Reisによる『Samba E Celia Reis』(1962)を聴いてみました。

e0038994_005736.jpg

 勤務先での山場を何とか凌ぐことが出来た今日この頃、朝晩の冷え込みが厳しいものの気候が春らしくなって参りましてすっかり気分は新入生です。

 ブラジル音楽を好んで聴くようになったは良いのですけれども、例によって一向にブラジル音楽に対する造詣が深まらない中、しつこく追い掛けております。

 超絶ギタリスト、Baden Powell制作ながらオルガン主体でありまして、勿論ピアノも大活躍のボサ・ノヴァというよりもサンバと呼べる内容が嬉しいです。

 春の陽気に浮かれていますと迂闊にも聞き流してしまうほどに軽やかなスタンダードが咲き乱れ、スウィングするCelia Reisの歌声が美しく響くものの穏やかなBGMと紙一重とも限らないという絶妙さです。

 何でも幻の名盤と誉れ高いコレクター垂涎の1枚だそうです。
 また、“Paradise Masters”というこの復刻シリーズのCD化にはディスクユニオンが一枚噛んでいるとのことです。
[PR]
by chitlin | 2007-03-14 23:56 | Brazil/Latin
 アルゼンチン出身のギタリスト、Agustin Pereyra Lucenaのデビュー・アルバムをお送りしましょう。
 アルゼンチンと言えば条件反射でタンゴを連想するしかないのが関の山なのですけれど、このAgustin Pereyra Lucenaの場合にはさにあらず。れっきとしたアルゼンチン・ボッサです。
 
e0038994_115599.jpg

 そもそもの始まりは少年時代に兄からブラジル旅行の土産としてもらったBaden Powellのレコードだったそうです。それをきっかけにすっかりブラジル音楽に魅了されてしまったということです。

 実際に本作にはBaden Powellの作品をカヴァーした楽曲が4曲も収録されています。

 ただ、そこから“アルゼンチンのBaden Powell”と呼ばれるギタリストまでになるのは本人による弛まぬ努力の結果なのか、はたまた天賦の才なのか知る由もないのではありますが本作が格好の判断材料なのかも知れません。

 肝心のその腕前はと言えば、宙を駆けるが如く1本1本の弦を力強く弾き飛ばす大胆さの一方で繊細かつ優雅に紡がれるギターの音色の心地良さと来たら何ものにも代え難いという訳です。

 稚拙ではあるものの女性によるスキャットが入るM2「Tristeza De Nos Dois」、M4「Tema Para Martin」やM7「Pro Forma」とM9「Nina No Divagues」にはその美しさに思わず骨抜きにされてしまいます。

 それ以上にいちばん強烈な印象を与えてくれるのが6「Canto De Ossanha」です。目の覚めるような鮮やかさ、これに尽きます。
[PR]
by chitlin | 2007-02-21 01:04 | Brazil/Latin
 はたと気づいて棚から引っ張り出して来たThe Carnivalの同名アルバム『The Carnival』(1969)をご紹介します。ラテンそのものというよりはポップな要素が十分に取り込まれています。

e0038994_018068.jpg

 何年も前にCD化された日本盤をうっかり購入しそびれたままでいましたら、信頼の置けるRev-Oraから発売されたこともあり追加収録曲に釣られて輸入盤を選んでみました。

 収録曲としては他所様のヒット曲でほとんどが占められていると言っても過言ではありません。
 The Byrdsのアルバム表題曲でもあるM5「Turn, Turn, Turn」、Bacharach-David作のM7「Walk On By」とM10「Reach Out For Me」のほか、Roger Nichols & The Small Circle Of Friendsで知られる珠玉のM11「Love So Fine」と来て最後にM12「The Word」The Beatlesで締めるといった具合です。

 これらのカヴァー曲をThe Carnivalの色に染め上げているのが制作のBones Howe以下、腕っこきのスタジオ・ミュージシャンたちです。
 かいつまんで挙げてみましてもTommy Tedesco(g)にJoe Osborn(b)やHal Blaine(ds)、Larry Knechtel(p)、 Pete Jolly(p)など錚々たる面々です。

 勿論、The Carnival本人たちの織り成すコーラス・ワークの洗練され具合はSergio Mendes &Brazil '66という出自をはっきりと感じさせるものです。

 アルバムの導入部の役割を果たすインストゥルメンタル曲M1「Canto De Carnival」に続くのがM2「Laia ladaia」というグルーヴ感の塊のようなダンサーです。

 そして、この楽曲のサビには何と空耳フレーズが!

 “ライラ 来世 渡辺満里奈”

 いえ、正直に申し上げれば強引ではあります。語尾は間違いなく“奈”ではなく“あ”です・・・。

 気を取り直しまして、本作でいちばんの聞き物は今回の再発売によってシングル盤のモノラル版も追加収録されたM9「Son Of A Preacherman」でしょう。
 M2「Laia ladaia」をも上回るグルーヴィーな好カヴァー曲です。勝手に身体が、腰が動き回ってしまって仕方がないという抜群のノリの良さで以て聴き手をぐいっと手繰り寄せます。
 この1曲だけでも元を取ることが出来ます。

 そのほかの追加収録曲について、M13「Where There's A Heartache (There Must Be A Heart)」がBacharach-David作品ならではの美しさを備えているのはまだしも、それに劣らぬほどにポップなM14「The Truth About It」がグループの自作曲だということには目を見張るものがあります。
 そして、両曲ともに本編では聞くことのないような、やけに甘い歌声が魅力的なのです。
[PR]
by chitlin | 2007-01-29 00:18 | Brazil/Latin
 映画『黒いオルフェ』の挿入歌として有名な「カーニヴァルの朝」と「オルフェのサンバ」の作者であるLuiz Bonfaと当時の奥方であったMaria Toledoとのデュオ作、『Braziliana』(1965)を聴いてみました。

e0038994_23562033.jpg

 本日の清々しい天候に気を良くして、何かボサ・ノヴァでもということから引っ張り出してみました。

 夫妻の名義でのアメリカ録音であると同時に全曲彼らの手による1枚でもあります。
 『黒いオルフェ』云々という枕詞も不要なのかも知れませんが、そのM3「Samba De Orfeu」が本作にも収録されています。

 と言いつつも未だ体系的なことには明るくないのでして、ボサ・ノヴァの系譜にあってこのLuiz BonfaがGarotoとJoão Gilbertoとの中間に位置するギタリストであることを解説を読んで初めて知ることとなりました。

 この超絶技巧のギタリストのボサ・ギターを存分に堪能することが出来る訳でして、さざ波のように細やかなギターの調べに思わず聞き惚れてしまうばかりです。

 それに加えて、Maria Toledoの清楚な歌声やスキャットが色とりどりに舞い上がっては消え行く様子に今度はうっとりするばかりです。

 楽曲によってはストリングスやピアノ、ドラムスなどが入りますが、それでも最小限の音数でありまして簡素の極みと言えます。
 これぞ生粋のボサ・ノヴァといった塩梅です。

 そのストリングスの滑らかさと相俟って、ふたりの仲睦まじさがこちらにも伝わって来ます。
[PR]
by chitlin | 2007-01-13 23:58 | Brazil/Latin