Hey Ho Let's Go!


by chitlin
 Rideにとって2枚目のアルバム『Going Blank Again』(1992)に先駆けて発売された、3曲入りのEP盤です。

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 M1「Leave Them All Behind」はデビュー・アルバム、『Nowhere』(1990)や『Today Forever EP』(1991)の延長線上にある轟音ギターが吹きすさぶ、サイケデリック風味も香しい1曲です。
 たわむようなベースラインが重たいグルーヴを叩きつけ、けたたましいドラムスの弾け具合をも含めて大きなうねりにひと飲みされそうな長尺曲です。癖になります。

 M2「Chrome Waves」は件の『Going Blank Again』に収録されている同曲のヴァージョン違いに当たります。個人的にはどちらも印象が弱いです。

 M3「Grasshopper」は10分以上に渡る、ライヴの場で映えそうな勢いに任せただけのような感もあるインストゥルメンタル曲です。身を任せていますとその心地よさに溺れて呆けた心境に陥ります。
 Teenage Fanclubの『King』(1991)に通じる音の感触ですが、こちらの方が骨太です。

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# by chitlin | 2006-08-09 01:04 | Pop/Rock
 『CBSラテン名盤シリーズ』と銘打たれた中からこの『La Pachanga Se Baila Asi』を選んでみました。

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 まったく何の予備知識も持ち合わせていませんが、世界初CD化にしてナイスプライス定価、24bitDSDマスタリングと来た日には好奇心が疼きます。

 これは間違いなく掛け値なしのダンス・ミュージックです。正真正銘、陽性のラテン気質が全面展開する盛夏に相応しい“パチャンガの踊り方”です。

 A面に当たるM1からM6まで息もつかせぬパチャンガの連打に血湧き肉踊り身をくねらせてしまいます。
 悪く言えば金太郎飴の嫌いがあるにせよ、研ぎすまされた2本のトランペットと数々のパーカッションが抜群の切れ味の良さを誇っています。

 B面に当たる後半には、一転してチャチャを基軸にしそこにダンソンやボレロをそれぞれ溶かし込んだという変化に富んだ6曲が収録されています。
 何という豊穣な音楽でしょう。また、その優雅さの要因として、フルートを大幅に導入したことが画期的だとか。確かに強烈な存在感を放ちつつも、それはもう溜め息ものの麗しさです。

 パチャンガという踊りがいかなるものかも含め、ニューヨーク・ラテンの真髄やサルサ前夜の様子、Joe Quijano自身について例によって解説文によって知ることとなります。
 ニューヨーク・ラテン史の詳細についてやその中で本盤がいかに歴史的に意義の深い作品であるかを読ませるこの解説が個人的に貴重なものではあります。

 それ以上に、理屈抜きで身も心も解き放たれる時間をたっぷりと楽しむことが出来ます。Joe Quijanoと彼のPachanga - Cha Cha Orchestraが四の五の言わせず魅せます、乗せます、煽ります。
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# by chitlin | 2006-08-06 09:48 | Brazil/Latin

ヤマがない

                                                                                                  ホーホケキョ
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                                                                                                   むうぅ〜
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                                                                                                   うがぁー
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                                                                                                  さてと・・・
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# by chitlin | 2006-08-05 12:32 | 雑感
 Daniel Johnstonと3ピース・バンド、The Rhythm Ratsとの共同名義とも記載されているこの『Big Big World』は1986年録音のスタジオ作でして、4曲入りのEPです。

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 以前に採り上げた『Laurie』(1992) と同様、Seminal Twangからの発売です。

 珍しくR&Bそのままの演奏は決して技巧的ではありませんが、粘り気があり、良く練られた簡潔かつ精緻なものです。 
 精神状態が良好なのでしょうか、The Rhythm Ratsとの息もぴたりと合い、たいした破綻も見受けられず“現代のSyd Barrett”と呼ぶことさえも憚れるほどです。

 また、Daniel Johnstonの全キャリアを押さえている訳ではありませんが、彼の芸風作風から推し量ったとしても稀に見る横揺れの異色作でありながら、紛れも無く彼がその身に備えたブルースの発露として存外違和感のない不思議な感触を得られる1枚です。

 収録曲はどれも大変抑制の効いたものばかりですが、M1「Big Big World」はベース・ラインがぐいぐいと牽引して行く重心の低いレア・グルーヴ(?)です。

 M2「I Stand Horrified」はいつものDaniel Johnstonらしさが顔を覗かせる不穏な曲調なので、ひと安心です(何のこっちゃ)。

 M3「December Blues」とM4「Hard Time」はどちらもブルース色が強いのですが、M4「Hard Time」の方には、ソウル・レビューよろしく出だしと終わり際に口上が挿し込まれていまして珍しく娯楽性を感じさてくれます。

 上ずった彼の歌声と楽曲の素晴らしさだけは変わりありません。
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# by chitlin | 2006-08-04 01:16
 デトロイト出身だという4人組が魅せるヴォーカル・グループの醍醐味を嫌というほど満喫することが出来るThe Dynamicsの2枚目のアルバムです。

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 CDの場合、追加収録曲が11曲といういささか食傷気味にもなりそうな全21曲ではありますが、蕩けるような純正スウィートを軽々とした身のこなしで決めてみせます。
 “甘く切なくやるせなく”という惹句にも素直に頷けるほどです。

 また、ファンキーなM8「Funky key」やアップのM16「I've Been Blessed」に顕著なようにスウィート1本やりという訳でもなく、芯の通ったサウンドと共にアップもファンキーも力強くこなす上手さも兼ね備えた技巧派とも言えそうです。
 何よりこうした所がThe Smith Connectionとは決定的に違うようです。

 取りも直さずひたすら甘く迫りめくるめく官能の世界が広がる、これぞスウィートソウルの極みといった具合です。
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# by chitlin | 2006-08-02 00:39 | Blues/R&B

お蔭様をもちまして

 この『とばすぜ ハイウェイ』が開設から1年を迎えました。
 
 リンクさせていたただいる皆様方、コメントをくださる皆様方に厚く御礼申し上げます。
 
 当初はまったくの独り言の状態を淡々と続けておりましてそれもまた一興でしたが、徐々にコメントやトラックバックなどのやり取りをさせていただくようになり、その中で様々なご意見を伺う機会を得て楽しい時間を過ごすことが出来ました。
 
  2年目におきましても皆様方と共に楽しく続けていけたらと感じております。今後ともどうぞ、よろしくお願い申し上げます。

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# by chitlin | 2006-08-01 21:06 | 雑感

Pixies / Surfer Rosa (1988)

 ボストンを根城にするPixiesがひょんなことから4ADに拾われ、豪快にぶちかました最初のフル・アルバムが『Surfer Rosa』です。
 ジャケット・デザインの美しさが4ADならではです。

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 一目見てロック・ミュージシャンには到底思えない4人ですが、逆説的にそんな彼らが最高にロックな存在と言えるのかも知れません。

 ハードコア職人、Steve Albiniが録音を手掛けたことによって、空間を活かした独特な音の組み立てが奏功し騒々しくも輪郭が明確です。

 それにも増して剥き身の生々しさに溢れた疾走感で聴く者の胸の内を焼き尽くし、凶暴なギターが轟くのはこれ以降も変わらぬ所作です。
 また、パンクを通過した奔放な破れかぶれ具合が何とも痛快です。

 M1「Bone Machine」から狂乱の咆哮が炸裂する物騒な幕開けに覚悟を決めます。
 Mrs. John MurphyことKim Deal がリード・ヴォーカルをとるM5「Gigantic」はと言えば、M3「Something Against You」やM6「River Euphrates」などが居並ぶこれ以上無いほどに殺伐とした雰囲気の中でひと息つける瞬間です。
 M7「Where's My Mind」におけるスケール感の大きさは特筆ものです。

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# by chitlin | 2006-07-31 23:58 | Pop/Rock
 本作は幻の名盤解放歌集*日本コロムビア編に当たる『スナッキーで踊ろう』です。

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 “すべての音盤はすべからくターンテーブル上(CDプレーヤー内)で平等に再生表現される権利を有する”

 この宣言通り、この世の果てに打ち捨てられた特異な歌謡曲の亡骸を掬い取るべく活動に勤しむ幻の名盤解放同盟。

 業が深い歌謡曲の一大絵巻として彼らが丹精込めてまとめ上げた編集盤シリーズを採り上げて行きます。

 華々しく冒頭を飾るのは、風呂場で録音されたかのように素っ頓狂に響くサビに対してスナッキー・ガールズによる甲高いコーラスも効果的なM1「スナッキーで踊ろう」です。
 本盤の表題曲だけあって歌謡の概念を揺るがすような衝撃をもたらすこと必至です。また、それ以上にこの『幻の名盤解放歌集』シリーズを代表する1曲であり、その存在を結果的に広く白日の下に晒すきっかけとなったことは確実でしょう。
 とぐろを巻くギターの音色や控え目なオルガンも怪しく響くある種サイケデリックな酩酊感を味わえること請け合いです。

 特筆すべきは6曲も収録されているマリア四郎の過剰なまでに恐ろしい粘着質です。貴男の骨の髄にまで絡み付くような、情念が蒼白くたぎるその歌唱は唯一無二のものです。悶絶歌謡の頂点を極めています。 
 地味に劇的な展開を見せるM3「傷恋」やM11「恋情」にしても尋常ではない作品なのですが。
 それにも増して、軽々と別次元へと跳躍してみせるM2「もだえ」とM12「恋の吹きだまり」には即刻胸を撃ち抜かれてしまいます。

 続くは打って変わって青春歌謡が亜脱臼したようなM4「青春火山」で“火の海”に包まれ、歯止めの利かないエレキ歌謡M5「恋のチューリップ」が徹夜明けの高揚感を思い出させます。

 かすれた歌声がなんとも艶やかなM6「南国の夜」で一服と思いきや、これがまた不用意に聞き逃せないムード歌謡の逸品に仕上げられています。

 藁にもすがりつきたい心情が手に取るように伝わって来るM7「東京のひと」とM8「太陽がほしい」もまた、それぞれに入魂の1曲です。

 一億総中流などという戯言を2千万光年の彼方に蹴飛ばしてしまうのが M10「父ちゃんどこさ行った」です。その場の空気を瞬時に凍り付かせる極めて殺傷能力の高い、涙なくしては聴くことが許されない幼女の一撃です。“近所の人達 口うるせ”だそうです。

 最後のM15「どこへ行くの」がこれまた、今まで何事もなかったかのような空虚さを露呈しています。

 抜群の高打率を誇る数々の 『幻の名盤解放歌集』において、本作は希有な選曲に恵まれた1枚です。

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# by chitlin | 2006-07-30 10:02 | J-Pop

Idha / Melody Inn (1994)

 Idhaという方は現在、引退状態であり元Ride・現OasisのAndy Bellの奥様です。

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 1991年7月8日に行われたRideのNHKホール公演を観に行った時のことです。
 座席を確認した後、ふとロビーへと向かいました。
 当てもなくうろついていたところ、絶世の美女が独り、微笑みを浮かべながら佇んでいるのを見掛けました。

 すかさず思いました。「なんでRideなんかのライヴに、こんな綺麗な女性が!?」。

 時が経ち、Creation Recordsより突如として本作『Melody Inn』(1994)が発売されました。
 果たしてその作風は柔らかな女流カントリーというもので、唐突にして出会い頭の衝撃を受けました。

 当然、こう思いました。「なんでCreationからこんなレコードが!?」。

 M8「Hickory Wind 」がGram Parsons作であることは当時、既に認識してはいました。
 一方、ピアノとハモンド・オルガンで力添えしているIan McLaganについて、Small Facesのことなどひとつも知りもしませんでした。
 ブックレットに掲載されている写真の1枚、自動車のボンネットの上で彼女と一緒に収まっているのを観て「誰だこの中年は」といった有様でした。

 その後、Rideを積極的に聴くこともなくなった頃にとある雑誌でIdhaとAndy Bellの仲を報じる記事を遅ればせながら目にしました。

 雷に撃たれたかのような衝撃を受けました。

 「世の中、うまいこと出来てるなぁ〜」。

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# by chitlin | 2006-07-27 23:20 | Pop/Rock

Rosa Passos / Recriacao (1979)

 未だ現役で活躍中のRosa Passosによるデビュー・アルバム、『Recriacao』を採り上げてみます。

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 月並みですが、収録曲はどれもこれも優れたMBPの連続です。そして、何よりも彼女の可憐で初々しい歌声が最大の魅力でして、それがいかんなく発揮されています。
 ただし、1979年というと個人的には音の作りが中途半端に新しく感じることが多々あるのです。果たしてキーボードの導入が若干の違和感を与えてくれます。

 と、当たり障りのないこと申し上げておりますが。

 先月、タワーレコード新宿店にて本作を試聴した上で購入に至っています。実際にここ1ヶ月ほど繰り返し耳を傾けた結果、上記のような印象を受けたものの我ながら馴染んで来る様子がありません。

 ずっと以前からこういうことがあったと思い当たる節がない訳でもありません。

 10代も後半になると書店で周囲の視線をかいくぐりながら、大人向けの雑誌を高速でチェック。清水の舞台から飛び降りる覚悟で購入した後、自宅にて満を持して吟味しようとすると・・・。
 大抵の場合、大きな肩すかしを喰らい、募る徒労感に苛まれるのがオチでした。

 逸る気持ちを抑えながら、店頭で必死にページを繰っていることそれ自体が胸を高鳴らさせていたのかも知れません。

 翻って今現在、やっていることは大して変わらず、徒に試聴を重ねては勝手にときめいて散財経験値を上げているのだと自分を納得させることとしましょう。

 本作の場合も相性が良くなかったでは残念極まりないことですから、しつこく聴き倒して夏を満喫したいところです。
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# by chitlin | 2006-07-26 01:13 | Brazil/Latin