Hey Ho Let's Go!


by chitlin

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 たったの4曲入りながら、これぞまさしく『Screamadelica』(1991)の旨味を抽出したような逸品です。
 怒濤の1991年に引き続き、Primal Screamが放ったのがこの『Dixie-Narco EP』(1992)です。

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 その『Screamadelica』とひと続きで聴くのが正しい姿でしょう。それこそ最終曲がM4「Screamadelica」なのですから。 

 実際にJimmy Millerが制作に関わっているのは件の『Screamadelica』にも収録されているM1「Movin' On Up」のみという訳なのですけれど、同じく『Screamadelica』収録の「Damaged」と同様の系譜を受け継いでいながらさらに深化したM2「Stone My Soul」のどこか『Let It Bleed』The Rolling Stonesを彷彿とさせる枯れ具合が泣けて来るほど美しいのです。

 泣けて来るほど美しいと言えば、胸が押し潰されるようなM3「Carry Me Home」があのDennis Wilson作というのですから驚きです。

 その哀しさは半端ではありませんよ。この世のものとは思えないほどの霊気を纏っているかのようです。
 是非とも原曲を聴いてみたいものです。

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by chitlin | 2007-08-18 00:02 | Pop/Rock
 Creation Recordsのみならず1990年代を代表するアルバム作品、Primal Screamの『Screamadelica』(1991)。
 本盤がシングル曲の寄せ集めのようなものであることも今となってはどうでも良いことです。

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 『Summer Of Love Volume 2: Turn On(Mind Expansion & Signs Of The Times)』(1992)などと来れば、“セカンド・サマー・オヴ・ラヴ”などという便利な言葉がありまして。

 つい先日、亡くなってしまったFactory RecordsのTony Wilsonがその身を挺して礎を築いたであろう1980年代末から紡がれたアシッド・ハウスやレイヴ・パーティーといった地下世界の潮流の終着点がPrimal Screamのこの『Screamadelica』である、なんてことを言ってみたくなります。

 初めて聴いたのは割と最近のことであることを白状しますけれど、その時も今もその印象は想像以上に音が薄っぺらいといったところなんです。

 軽薄ながらも(だからこそ?)祝祭的な雰囲気と支離滅裂なまでに高揚するアシッドかつサイケデリックな感覚が交互に襲って来るというインディー・ダンスのリズムが不思議と覚醒感をもたらします。

 前半と後半の起点となるM1「Movin' On Up」とM6「Come Together」ではともにゴスペルをうまく取り込んでいるところなんかが象徴的ですね。
 グラウンド・ビートとメリスマ唱法との幸福な出逢い。最高ではないですか。

 13th Floor ElevatorsをカヴァーしたM2「Slip Inside This House」では存在しないはずの13階の扉をいとも簡単に我々に開け放ち、長尺の酩酊ハウスのM3「Don't Fight It, Feel It」と浮遊感たっぷりのM4「Higher Than The Sun」という前半の流れで以て我々を宙高く突き上げる。
 最高ではないですか。

 M7「Loaded」では物凄く興味深い仕掛けが。
 Mudhoneyのデビュー・ミニ・アルバム、『Superfuzz Bigmuff』(1988)収録の「In 'N' Out Of Grace」と同様に享楽的なバイカー映画『The Wild Angels』(1966)から、台詞がサンプリングされているのです。

 “We want to be free! We want to be free to do what we want to do! And we want to get loaded. And we want to have a good time! And that's what we're gonna do. We're gonna have a good time. We're gonna have a party!”

 これこそまさにPrimal Screamの存り方を表しているのではないでしょうか。

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by chitlin | 2007-08-17 23:54 | Pop/Rock

18 Wheeler / Suncrush (1993)

 Creation Records傘下ながら、人知れず短命に終わったAugust Recordsから発売された18 Wheelerのシングル盤、『Suncrush 』(1993)です。

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 少しばかり落ち込んでいた今日この頃、オオシマさんの記事に出くわして気持ちが上向いて来ました。オオシマさん、どうもありがとうございました。

 好評を博したというデビュー・シングルを抜けぬけと素通りしてしまっていますが、この2枚目のシングルさえあれば大満足というくらい素晴らしい出来栄えです。

 表題曲のM1「Suncrush」には我らが女神、Idhaが全面的に参加していましてヴォーカルを分け合っているんですよ。
 ペダル・スティールの音がたなびくカントリー風味は彼女の『Melody Inn』(1994)にそのまま通じるものがありまして、まさに適役ですね。
 この爽やかさと甘さの絡まり具合が堪らないっす。

 またもやペダル・スティールを取り入れたM2「Yer Eyes」がどう転んでも独特の爽やかカントリー路線の1曲です。
 前半のこれら2曲は申し分のない清く正しく朗らかなギターポップなのです。

 意外なまでにハードな感触を露にした疾走ナンバーのM3「Falling Out Of Love」に続くのがM4「Some Things Last A Long Time」です。
 不思議というか驚きというか、この4曲目はあのDaniel Johnstonのカヴァーなんです。

 18 Wheelerと彼の音楽というものがどうしても結びつかないのですけれども、ここでは清らかなギターポップとは着かず離れずの彼岸の音が鳴らされています。
 本家と比較にならないほどに柔和な仕上がりな訳ですけれど、意外性に富んだ選曲です。

 そんなこんなでこれ以降のアルバムも何も聞いたことがないのですけれど、この1枚で以て既に満腹状態なんです。
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by chitlin | 2007-04-20 00:56 | Pop/Rock

Ride / Nowhere (1990)

 二十歳の頃にいちばん入れ込んでいましたRideのファースト・アルバム、“Now Here”とも受け取ることの出来る『Nowhere』(1990)です。

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 先行して発売されました『Fall EP』(1990)の勢いが活かされた待望のアルバム、通称“波ライド”です。

 もともとのアナログ盤にはM8「Vapour Trail」までの全8曲が収録されていますので、ここではそれに倣います。
 ジャケット表面のやや上部にグループ名がエンボス加工によって浮き上がっております。

 重く沈鬱な空気が立ち籠めるように始まるM1「Seagull」で本作は幕を開けるのですけれど、これがまた終盤には獰猛な獣のように聴き手に襲って来る激しさを持った1曲です。
 ベース・ラインは「Taxman」The Beatlesからの引用です。

 思うに、上昇気流に乗ってどこまでも舞い上がるかのようなM4「Polar Bear」の方がアルバムの冒頭を飾るのに相応しいのではないでしょうか。

 それはともかくとして、儚く物憂げなM3「In A Different Place」やM7「Paralysed」やら弦を絡ませつつも素直にポップなM8「Vapour Trail」が折り込まれていますので、アルバムとして聞き易い気配りが為されております。

 翻って件の『Fall EP』にも収録されていますM5「Dreams Burn Down」では、甘美な旋律とそれに相反する轟音ギターの大洪水が奔流するという意識が飛んでしまいそうな景色が広がっています。
 まさに夢見心地です。

 全体的に尻がむず痒くなるような青臭さが漂うのは当然のこととして、相も変わらず歌い手の線は細く、過剰なフィードバック・ノイズがさらにそれを掻き消すという最初期の路線をほぼ踏襲しています。
 それでも轟音ギターでごり押しするようなこともなく、比較的に抑制されている場面もしっかりとある訳です。

 我が青春の1枚。これがあればどんぶり飯何杯でもいけます。
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by chitlin | 2007-03-18 10:57 | Pop/Rock

Oasis / Whatever (1994)

 Oasisの1作目『Definitely Maybe』(1994)と2作目『(What's The Story) Morning Glory?』(1995)というそれぞれのアルバムの間に位置するシングルの『Whatever』(1994)を日本盤CDで持っています。
 表題曲は昨年に発売されたベスト盤にも収録され終いですから、未だにアルバム未収録曲として放置されています。

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 先日、偶然にNoel Gallagher単独のアコースティック・ライヴをテレビ放送にて観たことから引っ張り出して来ました。そのツアーに実際には同僚のGem Archerが帯同していましたけれども。
 それはパリ公演の模様でして、M1「Whatever」を演奏する際にフランスと日本で人気があるとの発言がありました。

 この日本編集盤は、直前のシングル『Cigarettes & Alcohol』(1994)からのB面曲をも抱き合わせたものですので、熱心な聞き手ではない身としては大変重宝しています。

 1990年代半ばと言いますと相変わらずギターバンドを中心に聴いていたものの、徐々にCreation Recordsから離れて行った時期でもあります。
 そこへ“俺は俺である必要がある”と歌われてもそれだけで疎ましく思えてしまいました。大口を叩く大型新人だとかBlurとの諍いだとかなどは本当にどうでもよろしかったのです。

 そんな中で単純に楽曲が素晴らしいという話を聞きつけて、早々とこの徳用盤を購入してみたのです。しばらくの間はM1「Whatever」にすっかり惚れ込み、繰り返し聴き込んだものです。

 ほどなくして、曰く付きの1曲であることを知りました。出だしの“I'm Free To Be Whatever I”の部分がNeil Innesの「How Sweet To An Idiot」の一節にそっくりという訳です。

 The RutlesのRhino Records盤CDでしたら大いに楽しんでいましたし、彼の『How Sweet To An Idiot』(1973)を基にした編集盤がちょうど発売されたので、その『Re-Cycled Vinyl Blues』(1994)に飛びついてしまいました。

 結果を申し上げますと、そのまま、でした。同じく歌い出しです。歌詞が違うだけです。

 そもそもがこのM1「Whatever」にThe Beatlesの「All You Need Is love」(1967)の趣きを見て取れますし、印象的なストリングスは『Magical Mystery Tour』期のそれを彷彿とさせます。

 Neil Innesがこれに対してどう応酬したのかは次の機会に譲ることにしますけれども、上手くやり返したことは確かです。

 それはともかくとして、OasisのシングルB面曲群が秀逸であることは周知の通りでして、Noel Gallagher自身が歌うM5「Half The World Away」を始めいかにも1960年代のガレージ・バンドが演りそうな勢い任せのM3「Fade Away」など、侮れない内容に違いありません。

 ただし、最後に置かれたM6「I Am The Walrus (Live At Glasgow Cathouse June '94)」については、とてつもなく詰まらない出来です。面白みも機微も何もありません。
 不躾な演奏としか感じませんし、よりによって「I Am The Walrus」The Beatlesに挑もうという心境を解せません。
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by chitlin | 2007-02-08 23:56 | Pop/Rock
 何やら意味深なグループ名が印象的なThe Jesus And Mary Chain、兄弟喧嘩が解散にまで発展してしまったというグループです。

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 どれも1985年にCreation Recordsから発売されたシングル曲のM8「Never Understand」やM12「You Trip Me Up」、M1「Just Like Honey」を含む最初のアルバムがこの『Psychocandy』(1985)です。

 今から約20年前、CDがロング・ボックス仕様で販売されていた時分に手に入れた訳なのですが、とてもそんなに長い時間が経ってしまったとは思えないほどに新鮮な気持ちで接することが出来ます。

 甘く感傷的な旋律とそれに楯つくように耳をつんざくギターのフィードバック・ノイズ。

 地の底を這いずり回るかのような低い歌声。

 単純極まりないベース・ラインなどお構いなしにズンドコと打ち鳴らされるより一層単調なドラムス。

 現在でも珍しくカリスマ性を誇るPrimal ScreamのBobby Girespyがドラマーとして参加しています。
 1曲にだけドラム・マシンを使用したとのことですから、残りはすべて彼がスタンディング・ドラムを叩いていることになります。 

 ひとつひとつの要素は分かり易いのですが、それらが絶妙の混ざり具合を発揮するという完璧な方程式から弾き出される最上級のポップ・ミュージックが輪をかけて官能的かつ暴力的に仕上げられるという稀な例です。

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by chitlin | 2006-10-29 23:53 | Pop/Rock

Ride / Today Forever EP (1991)

 Rideの『Today Forever EP』(1991)は、通称“鮫ライド”と呼ばれる4曲入りのEPです。

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 衝撃のデビュー・アルバム、『Nowhere』(1990)を以てして得た高揚感が冷め止まぬうちに、次回作までの繋ぎと言えど惜しみなく発売されたものです。
 これまた衝撃のジャケット・デザインの鮮烈さが大変印象的です。

 概ね『Nowhere』の路線を引き継いだ曲想ではありますが、4曲ともにアルバム未収録であることも手伝って勢いに乗った様子を端々から感じます。

 ただし、穿った見方をすればA面1曲目というには弱いのではと思わせるM1「Unfamiliar」から始まります。ディレイを目一杯ぶちかましてみたりドラムスがのたうち回るのはいつものことですが、勿体振った出だしと併せて印象としては比較的に地味なものですから、一抹の不安が頭を過ります。

 本作からこの1曲を選ぶとなると文句なしにM2「Sennen」でしょう。美しく響き渡りながら揺らめくアルペジオのギター音を例えて言うと、透き通る水面に柔らかな日の光が乱反射するが如しです。
 従来路線の轟音ギターは封印され、ある種まっとうなポップ・ソングに挑んだと思しき一面が露になっています。
 密かにRideの裏名曲として認定しております。

 B面に移りますと、これまで通りの蒼さに加えて多少の爽やかささえ漂うため、強いて言えば次のM3「Beneath」の方がA面向きだと感じました。
 と思いきや、繰り返し聴いているうちにM1「Unfamiliar」の持つ鬱屈した表情こそ彼らに相応しいものだと納得するようになりました。前言撤回です。

 ふたりのギタリストがそれぞれひとつのコードで押し切ることで酩酊感を強調させたM4「Today」では、その2本のギターの絡まり具合にも増して美しく被さるはずのストリングスが明らかに浮き上がってしまっているという残念な出来に終わってしまっています。
 いささか不釣り合いな調子で進んで行くものの、終盤に来て不協和音が折り重なる辺りは面目を保っている格好です。

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by chitlin | 2006-09-29 23:56 | Pop/Rock
 Rideにとって2枚目のアルバム『Going Blank Again』(1992)に先駆けて発売された、3曲入りのEP盤です。

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 M1「Leave Them All Behind」はデビュー・アルバム、『Nowhere』(1990)や『Today Forever EP』(1991)の延長線上にある轟音ギターが吹きすさぶ、サイケデリック風味も香しい1曲です。
 たわむようなベースラインが重たいグルーヴを叩きつけ、けたたましいドラムスの弾け具合をも含めて大きなうねりにひと飲みされそうな長尺曲です。癖になります。

 M2「Chrome Waves」は件の『Going Blank Again』に収録されている同曲のヴァージョン違いに当たります。個人的にはどちらも印象が弱いです。

 M3「Grasshopper」は10分以上に渡る、ライヴの場で映えそうな勢いに任せただけのような感もあるインストゥルメンタル曲です。身を任せていますとその心地よさに溺れて呆けた心境に陥ります。
 Teenage Fanclubの『King』(1991)に通じる音の感触ですが、こちらの方が骨太です。

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by chitlin | 2006-08-09 01:04 | Pop/Rock

Idha / Melody Inn (1994)

 Idhaという方は現在、引退状態であり元Ride・現OasisのAndy Bellの奥様です。

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 1991年7月8日に行われたRideのNHKホール公演を観に行った時のことです。
 座席を確認した後、ふとロビーへと向かいました。
 当てもなくうろついていたところ、絶世の美女が独り、微笑みを浮かべながら佇んでいるのを見掛けました。

 すかさず思いました。「なんでRideなんかのライヴに、こんな綺麗な女性が!?」。

 時が経ち、Creation Recordsより突如として本作『Melody Inn』(1994)が発売されました。
 果たしてその作風は柔らかな女流カントリーというもので、唐突にして出会い頭の衝撃を受けました。

 当然、こう思いました。「なんでCreationからこんなレコードが!?」。

 M8「Hickory Wind 」がGram Parsons作であることは当時、既に認識してはいました。
 一方、ピアノとハモンド・オルガンで力添えしているIan McLaganについて、Small Facesのことなどひとつも知りもしませんでした。
 ブックレットに掲載されている写真の1枚、自動車のボンネットの上で彼女と一緒に収まっているのを観て「誰だこの中年は」といった有様でした。

 その後、Rideを積極的に聴くこともなくなった頃にとある雑誌でIdhaとAndy Bellの仲を報じる記事を遅ればせながら目にしました。

 雷に撃たれたかのような衝撃を受けました。

 「世の中、うまいこと出来てるなぁ〜」。

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by chitlin | 2006-07-27 23:20 | Pop/Rock

You Made Me ・・・

これはこれは、桂三枝師匠とMy Bloody Valentineとの夢のような競演ではないですか。
http://www.youtube.com/watch?v=S5rjfRoI77U&search=my%20bloody%20valentine


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by chitlin | 2006-07-18 00:45 | 雑感