The Groovy Little Numbers / The 53rd & 3rd Singles (1998)
2006年 02月 11日
The Groovy Little Numbersと並行してBMX Banditsのベーシストとしても活躍した恰幅の良いJoe Mcalindenはサックスやヴァイオリン、ピアノにコーラスまでをも操りグラスゴーのギターポップ界隈で多才ぶりを発揮。その上作曲能力にも長けているため、収録曲はどれも水準(←何のでしょう)を軽く超えています。
『You Make My Head Explode』(1987)からのM1「You Make My Head Explode」では可愛らしいパーカッションが印象的です。ただし、盤起こしのためなのか手持ちのCDには大きめの針音が入っており残念です。
M3「Windy」は、Teenage Fanclubが『Thirteen』(1993)のM1「Hang On」の終盤で採り入れたThe Associationのカヴァー曲でもあります。
BMX BanditsのFrancis MacDonaldがドラムを務めた『Happy Like Yesterday』(1988)ではボサノヴァ風味のM6「A Place So Hard To Find」が出色の出来です。
そして、彼らの一世一代の名曲がM4「Happy Like Yesterday」です。サックス・ソロが蛇足なのがこれまた残念ですが、それを差し引いても珠玉のギターポップ・アンセムです。
このM4「Happy Like Yesterday」を初めて聴いたのが実は、1994年頃の“BMX Bandits'coustic”ライヴでだったと記憶しています。Douglas T. StewartとJoe McAlindenにFrancis MacDonaldという中核メンバー3人だけでの公演でした。完全なギターレスでしたから今月の“Semi-Acoustic Japan Tour 2006”とは別物だと言えるでしょうか。
頭髪を伸ばし放題のDouglas T. Stewartがカラオケのテープに合わせて「Your Class」を歌ったり、ステージから観客の様子を撮影したポラロイド写真を我々一人ひとりに回したりといった具合に終始和やかなものでした。
Joe McAlindenによるソロ・パートが設けられ、その際に「Happy Like Yesterday」が披露された訳です。
そう言えば、この時の前座のStrawberry Storyの演奏の際には狭いステージにメンバー全員が上がり切れなかったために、ひとりはすぐ隣の楽屋に追いやられていました。
Mudhoneyも来日公演を行ったその新宿アンチノックは、彼ら曰く「今までで一番狭い会場」だったらしいです。