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by chitlin
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Mark Henley / Riversong (1976)

 今秋、正式に日本盤がCD化される『Riversong』はMark HenleyがミネソタのSanskrit Recordsに吹き込んだ唯一のアルバムです。

Mark Henley / Riversong (1976)_e0038994_2248217.jpg

 相互リンクしていただいているきよさんの『ADD SOME MUSIC TO YOUR DAY』界隈ではある種、常識と化している不朽のシンガーソングライター作品です。
 そこから感化されたことをきっかけとして、Small Town Recordsという怪しいメーカーからCD化された限りなく海賊盤に近い本作を探し続けていた訳です。どうやら一般的な販路には乗っておらず、偶然に立ち寄ったディスクユニオンにてようやく入手したのが今年の春でした。

 春に聴くには不釣り合いなほど渋い佇まいではありますが、温かく朴訥とした歌い口がMark Henleyの特長であり、珠玉のアコースティック作品の連続に呆気にとられること請け合いです。
 全10曲、たった25分ばかりのアルバムですが、厳かな感触さえ感じさせる瞬間が多々あります。 

 M1「Everyone Tuesday」からチェロの音色が美しく響き渡り、表題曲M9「Riversong」とM10「Strawberry Moon」ではヴァイオリンの調べも優雅なのですが、やはり先日、2枚のアルバムが世界初CD化されたJeff Harringtonによるピアノやパーカッションが控え目に入る程度でして、派手なところを一切排した手作り感覚がひと際光ります。

 Leo Kottke作のM3「Mona Ray」という素晴らしく清々しいカヴァー曲や共同で制作・編曲を手掛け、ギタリストとしても参加しているMichael Johnsonとの共作の「Froggin'」が含まれていたり、ほかに女性ヴォーカリストがハーモニーをつけるM5「After Saturday」が程よいアクセントとなっています。

 さらにM4「Don't You Go Under」では軽快なバンジョーとハーモニカの絡みも聴き所ですし、これまたバンジョーが走るM6「Give Me Time」ありと意外と変化に富んだ内容です。

 この秋、もし許されるのならば是非とも手に取り、耳を傾けていただきたい1枚です。
by chitlin | 2006-08-20 23:02 | Pop/Rock