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by chitlin
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Agincourt / Fly Away (1970)

 陳腐なジャケット・デザインとは裏腹に清涼感と瑞々しさに満ちたフォーク・ミュージックを味わうことが出来る1枚です。
 更にはそこはかとなく薫るサイケデリックな匂いにも軽い目眩すら覚えてしまいます。

Agincourt / Fly Away (1970)_e0038994_0273696.jpg

 複数の楽器をこなす男性2人に女性ヴォーカリストを加えたイギリスの3人組、Agincourt の『Fly Away』 (1970)です。

 ドラムスが付くとなると、中にはM3「Get Together」やM5「Going Home」のような幾分中庸なギターポップ然とした楽曲も含まれています。

 確かに1980年代のギターポップを彷彿とさせる面がありますが、女性ヴォーカルも入るM1「When I Awoke」やM8「Take Me There」にM10「Dawn」、12「Kind Sir」などは途端に色彩豊かに映し出されます。
 彼らの魅力が全面展開して行く場面です。

 毛色が違うと言いますか妙ちくりんなM7「Mirabella」とM11「Barn Owl Blues」などを交える一方で、フルートが絡むM2「Though I May Be Dreaming」の醸し出す美しさは特筆に値するでしょう。

 加えて、M6「All My Life」とM9「Lisa」の儚げな雰囲気にも堪えられないものがあります。

 全体的に音質も良好とは言えず、いかにも自主制作という手作り感覚が丸見えです。隙間だらけの素人臭い演奏に違いありませんが、逆にそんな所に愛着が湧くものです。

 このCDにはふたつの追加収録曲が含まれています。前述のM2「Though I May Be Dreaming」とM5「Going Home」のそれぞれの別テイクです。
by chitlin | 2006-11-29 00:28 | Pop/Rock