Pink Floyd / The Piper At The Gates Of Dawn (1967)
2007年 04月 14日
これもまた今から40年前に発売されたものですから、当時37歳の方々が喜寿を迎える訳です。(←当たり前です)
Pink Floydをいちばん最初に聞いたのは今から15年ほど前の二十歳前後の頃でした。唐突に『The Dark Side Of The Moon』(1973)を購入してみましたら見事に玉砕。すぐさま投げ打ってしまいました。
言わずと知れた大物グループという先入観も祟ったのかも知れません。
その後はTeenage Fanclubの『The King』(1991)に収録されたM7「Interstellar Overdrive」のカヴァーやTelevision PersonalitiesがカヴァーしたM11「Bike」を楽しみつつ、デビュー30周年記念として発売された『1967:The First Three Singles』(1997)に触れていたくらいです。
本作の録音時、隣のスタジオでThe Beatlesの面々が『Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band』(1967)に取り掛かっていたというエピソードも興味深いものだったんですけれども。
重い腰をようやく上げまして昨年になって、本作を購入してみました。Syd Barrettの死去というのもきっかけとなりました。
先の『1967:The First Three Singles』のお陰で多少の免疫が働きますけれど、きらびやかな極彩色が広がる景色には衝撃を受けてしまいました。
聴いたそばから自分が宇宙だかどこだかを飛んでいるかのような感覚に襲われてしまいます。
収録曲のほとんどの詞曲を手掛けたSyd Barrettの、ある意味単独アルバムだと言っても過言ではない作りに思えます。その異様なまでの危なっかしさはまさに彼の独壇場なんですね。
Syd Barrettの見ている風景をまるで彼の眼を通して見せられているような気分です。
最後のM11「Bike」を聴いてしまうと、困ったことになると気が付きましたよ。
着地点がさっぱり判らない突飛な、そしてあまりにもとてつもない奇抜さのお陰でそれまでの10曲が何だか霞んでしまうような気がする、というのはここだけの話です。
不可思議なサイケデリアの世界にどっぷりと肩まで浸かって、頭をぶっ飛ばして夢うつつというのも一興です。