Black Sabbath / Black Sabbath (1970)
2007年 05月 09日
何度も紙ジャケットCD化されているそうですので、完成度(再現度)の高いブツに仕上がっているようです。
そのジャケット・デザインともども想像以上に暗くておどろおどろしい音世界。そして、音量を少し上げただけでもギターの音が肌に突き刺さるような、そんな感覚さえ覚えます。
どの楽曲にも重く鋭いギター・リフが満載されていますので、当時としてはそりゃもう斬新な音作りだったんだろうというのは想像に難くありませんね。
雷鳴が轟く出だしが有名なM1「Black Sabbath」から聴いてみまして感じたのは、演出が過ぎるのかなということです。
発売日やそういったこともひっくるめてのヘヴィー・ロックを楽しむべきなんでしょう。
M2「The Wizard」ではハーモニカまで使われています。大鉈を振るようなギターは勿論のこと、曲の作りにも工夫がされていまして面白いなと。
長尺のM6「Sleeping Village」とM7「Warning」にしても聴き応え満点ですし。
『Master Of Reality』(1971)から遡り、初めて本作を聴いたということから気付いたのはギタリストがTony Iommiひとりだということです。
ギタリストがひとりだとしても、闇雲にギターを何本も重ね録りするのが常なんでしょうが、彼らの場合には必要最低限の音数で以て独特のバンド・サウンドというものを築き上げているのだなと感じました。