カルトGSコレクション クラウン編 Vol.2 (1992)
2007年 05月 17日
その筋の愛好家でさえ溜飲を下げた怪盤シリーズ、“カルトGSコレクション”において屈指の危険度を誇るクラウン編の第2弾をお送りします。
未だに細々と発売されています“カルトGSコレクション”にあって、数少ない手持ちの中からいちばん最初に選ぶべくはこの『クラウン編 Vol.2』しかないでしょう。

先月下旬にGS研究家の黒沢進氏がお亡くなりになったそうです。この“カルトGSコレクション”こそは氏の偏愛と造詣の深さが実を結び、今日においても有効な編集盤たらんとしている訳です。
昭和歌謡の徒花(実際にはそんな程度では済まされないのですけれど)と言えば、幻の名盤解放同盟で扱われるようなものが挙げられる訳ですけれども、この “カルトGSコレクション”にしても相当な宿命を背負い込んでしまっていると見受けられます。
その当時から顧みられることもなく歴史の隙間に貶められ、堅く扉を閉ざされていたであろうこの手の音が我々にとって取っ替えの利かないものへと昇華していることは紛れもない事実なんです。
なかなかに狂騒的な曲調と“シェビデビ”というフレーズが印象的なM1「シェビデビで行こう」をぶちかまし、M8「マリアンヌ」とM14「恋の天使」とを甘くロマンティックに歌い上げるザ・プレイボーイはそのグループ・ショットが本CDのジャケットにも使われているのですけれども、そんな彼らを差し置いて最恐のカルトGSと謳われるのがザ・レンジャーズなんです。
ザ・レンジャーズの楽曲は合計3曲が収録されていますが何と言っても必殺の悶絶ガレージ、M2「赤く赤くハートが」に止めを刺します。
ぺランぺランに薄っぺらい演奏を気に留めもせずに突っ走り、その身を削るように捨て鉢となって歌うその破滅的な痙攣ヴォーカルには戦慄すら覚えます。
たぎる想いやら鬱積した感情が一気に噴出し自らが自らの息根を止めるかのような激唱っぷり。そんな無鉄砲さは天晴れとしか呼びようがありませんよ。
これこそ向かうところ敵なし、唯一無二のカルトGSの頂点を極めておりますです。
三番手に控えていますのは M3「サハリンの灯は消えず」にM9「さよならサハリン」と何はなくともサハリン、サハリンと執拗に迫るザ・ジェノヴァです。
殊更にロシア民謡ということも異国情緒が漂うこともなく、紛れもない大和魂で以て一本筋の通った歌と演奏を繰り広げていますよ。勿論、イタリアとも何ら関係はありません。
続いてスコットランド風のスカート姿も眩しいザ・クーガーズによるM4「アフロデティ」の疾走感に思わず痺れてしまいます。歌の内容とは裏腹に爽快なガレージ・サウンドが思いの外に耳にこびり付きまして堪りませんね。
同じくザ・クーガーズのM10「好きなんだ」では思いの丈が瞬間的に爆発する1曲です。何だか胸のつかえがおりるような内角直球攻めが肝ですね。
老舗グループの田辺昭知とザ・スパイダーズは王道のカヴァー曲、M5「ワイプ・アウト」を余裕でかましてくれます。
また、映画主題歌のM18「青春ア・ゴーゴー」にしても実に安定した演奏を聞かせてくれます。
当然とも言うべき実力派、ミッキー・カーチスとザ・サムライズに割り当てられたのはM12「太陽のパタヤ」です。
これは2枚目のシングル曲で、悠然としたジャズ・ボッサにしてエキゾティックかつラウンジな感覚が発揮されていまして神秘的ですらあります。
GS→ガレージ・サウンドという図式が成立するのを超えてロック・バンドとして完成していると思われるのがザ・バーンズでしょう。
『クラウン編 Vol.1』ともども本盤に収録された2曲、M6「キャン・ユー・シー・ミー」とM20「スカイ・パイロット」はライブ音源なのですけれど、本格派と呼んでは失礼に当たるのではないかと感じるほどの高い完成度を保ちつつ、紫煙漂うサイケデリックな感覚をも纏っております。
英語表記では“Sixties Japanese Garage / Psych Rarities”と銘打たれた編集盤にあって、無軌道で向こう見ずな全20曲が収録されています。
収録曲は以下の通りです。
M1「シェビデビで行こう」ザ・プレイボーイ(1967)
M2「赤く赤くハートが」ザ・レンジャーズ(1967)
M3「サハリンの灯は消えず」ザ・ジェノヴァ(1968)
M4「アフロデティ」ザ・クーガーズ(1967)
M5「ワイプ・アウト」田辺昭知とザ・スパイダーズ(1965)
M6「キャン・ユー・シー・ミー」ザ・バーンズ(1969)
M7「恋はふりむかない」リンガーズ(1969)
M8「マリアンヌ」ザ・プレイボーイ(1967)
M9「さよならサハリン」ザ・ジェノヴァ(1968)
M10「好きなんだ」ザ・クーガーズ(1968)
M11「モンキーダンス」田辺昭知とザ・スパイダーズ(1965)
M12「太陽のパタヤ」ミッキー・カーチスとザ・サムライズ(1968)
M13「星空の恋人」ザ・レンジャーズ(1967)
M14「恋の天使」ザ・プレイボーイ(1967)
M15「別れた湖」ザ・ジェノヴァ(1968)
M16「星のデート」ブルー・ジーンズ(1968)
M17「こころの恋」出光功/ザ・クーガーズ(1967)
M18「青春ア・ゴーゴー」田辺昭知とザ・スパイダーズ(1966)
M19「サウンド・オブ・サイレンス」ザ・レンジャーズ(1968)
M20「スカイ・パイロット」ザ・バーンズ(1969)
未だに細々と発売されています“カルトGSコレクション”にあって、数少ない手持ちの中からいちばん最初に選ぶべくはこの『クラウン編 Vol.2』しかないでしょう。

先月下旬にGS研究家の黒沢進氏がお亡くなりになったそうです。この“カルトGSコレクション”こそは氏の偏愛と造詣の深さが実を結び、今日においても有効な編集盤たらんとしている訳です。
昭和歌謡の徒花(実際にはそんな程度では済まされないのですけれど)と言えば、幻の名盤解放同盟で扱われるようなものが挙げられる訳ですけれども、この “カルトGSコレクション”にしても相当な宿命を背負い込んでしまっていると見受けられます。
その当時から顧みられることもなく歴史の隙間に貶められ、堅く扉を閉ざされていたであろうこの手の音が我々にとって取っ替えの利かないものへと昇華していることは紛れもない事実なんです。
なかなかに狂騒的な曲調と“シェビデビ”というフレーズが印象的なM1「シェビデビで行こう」をぶちかまし、M8「マリアンヌ」とM14「恋の天使」とを甘くロマンティックに歌い上げるザ・プレイボーイはそのグループ・ショットが本CDのジャケットにも使われているのですけれども、そんな彼らを差し置いて最恐のカルトGSと謳われるのがザ・レンジャーズなんです。
ザ・レンジャーズの楽曲は合計3曲が収録されていますが何と言っても必殺の悶絶ガレージ、M2「赤く赤くハートが」に止めを刺します。
ぺランぺランに薄っぺらい演奏を気に留めもせずに突っ走り、その身を削るように捨て鉢となって歌うその破滅的な痙攣ヴォーカルには戦慄すら覚えます。
たぎる想いやら鬱積した感情が一気に噴出し自らが自らの息根を止めるかのような激唱っぷり。そんな無鉄砲さは天晴れとしか呼びようがありませんよ。
これこそ向かうところ敵なし、唯一無二のカルトGSの頂点を極めておりますです。
三番手に控えていますのは M3「サハリンの灯は消えず」にM9「さよならサハリン」と何はなくともサハリン、サハリンと執拗に迫るザ・ジェノヴァです。
殊更にロシア民謡ということも異国情緒が漂うこともなく、紛れもない大和魂で以て一本筋の通った歌と演奏を繰り広げていますよ。勿論、イタリアとも何ら関係はありません。
続いてスコットランド風のスカート姿も眩しいザ・クーガーズによるM4「アフロデティ」の疾走感に思わず痺れてしまいます。歌の内容とは裏腹に爽快なガレージ・サウンドが思いの外に耳にこびり付きまして堪りませんね。
同じくザ・クーガーズのM10「好きなんだ」では思いの丈が瞬間的に爆発する1曲です。何だか胸のつかえがおりるような内角直球攻めが肝ですね。
老舗グループの田辺昭知とザ・スパイダーズは王道のカヴァー曲、M5「ワイプ・アウト」を余裕でかましてくれます。
また、映画主題歌のM18「青春ア・ゴーゴー」にしても実に安定した演奏を聞かせてくれます。
当然とも言うべき実力派、ミッキー・カーチスとザ・サムライズに割り当てられたのはM12「太陽のパタヤ」です。
これは2枚目のシングル曲で、悠然としたジャズ・ボッサにしてエキゾティックかつラウンジな感覚が発揮されていまして神秘的ですらあります。
GS→ガレージ・サウンドという図式が成立するのを超えてロック・バンドとして完成していると思われるのがザ・バーンズでしょう。
『クラウン編 Vol.1』ともども本盤に収録された2曲、M6「キャン・ユー・シー・ミー」とM20「スカイ・パイロット」はライブ音源なのですけれど、本格派と呼んでは失礼に当たるのではないかと感じるほどの高い完成度を保ちつつ、紫煙漂うサイケデリックな感覚をも纏っております。
英語表記では“Sixties Japanese Garage / Psych Rarities”と銘打たれた編集盤にあって、無軌道で向こう見ずな全20曲が収録されています。
収録曲は以下の通りです。
M1「シェビデビで行こう」ザ・プレイボーイ(1967)
M2「赤く赤くハートが」ザ・レンジャーズ(1967)
M3「サハリンの灯は消えず」ザ・ジェノヴァ(1968)
M4「アフロデティ」ザ・クーガーズ(1967)
M5「ワイプ・アウト」田辺昭知とザ・スパイダーズ(1965)
M6「キャン・ユー・シー・ミー」ザ・バーンズ(1969)
M7「恋はふりむかない」リンガーズ(1969)
M8「マリアンヌ」ザ・プレイボーイ(1967)
M9「さよならサハリン」ザ・ジェノヴァ(1968)
M10「好きなんだ」ザ・クーガーズ(1968)
M11「モンキーダンス」田辺昭知とザ・スパイダーズ(1965)
M12「太陽のパタヤ」ミッキー・カーチスとザ・サムライズ(1968)
M13「星空の恋人」ザ・レンジャーズ(1967)
M14「恋の天使」ザ・プレイボーイ(1967)
M15「別れた湖」ザ・ジェノヴァ(1968)
M16「星のデート」ブルー・ジーンズ(1968)
M17「こころの恋」出光功/ザ・クーガーズ(1967)
M18「青春ア・ゴーゴー」田辺昭知とザ・スパイダーズ(1966)
M19「サウンド・オブ・サイレンス」ザ・レンジャーズ(1968)
M20「スカイ・パイロット」ザ・バーンズ(1969)
by chitlin
| 2007-05-17 01:21
| J-Pop

































