Hey Ho Let's Go!


by chitlin

Jethro Tull / This Was (1968)

 Jethro Tullの1作目のアルバム、『This Was』(1968)がsoundbeatさんのところで採り上げられていましたので引っ張り出して来ました。
 本作が初めて聴いたJethro Tullでもあります。


e0038994_0161745.jpg

 渋味満点のブルース色が強い一方で、一本足奏法によるフルートの音がやけに独特な印象を放つ個性的なグループの第一歩として大変に充実した内容でしょう。

 こういうものにハマってしまうと抜け出せなくなる、そんな気にさせてしまう懐の深さが窺えるブリティッシュ・ロックならではの面白さと言いましょうか、醍醐味と言いましょうか。

 とは言え、アルバム前半の印象は非常にぼんやりとしたもので何とはなしに通り過ぎて行ってしまいます。
 初めて聴いた際にも特別な思いというものが湧いて来ることはなかった憶えがあります。(今でも若干、そんな気が・・・)

 インストゥルメンタル曲のM5「Serenade To A Cuckoo」Roland Kirkなどは非常に落ち着いた雰囲気を醸し出しておりまして、思わずじっくりと耳を傾けてしまいますね。
 ここでもフルートの音が吹きすさび、空間をしっとりと染め上げていくかのようです。

 続くM6「Dharma For One」も同じくインストゥルメンタル曲なんですけれども、M5「Serenade To A Cuckoo」が静ならばこちらは動といった具合に血湧き肉踊る躍動感に満ち溢れています。
 ドラマーの力量が存分に発揮された押し出しの強い演奏が忌憚なく展開されていまして聞き応え充分です。

 ブルース・ロック丸出しのM7「It's Breaking Me Up」を皮切りに後半へと聴き進むつれ耳も慣れて来るのでしょうか、次第に彼らの繰り出す変幻自在の音世界に魅了されて行く自分に気が付くことになるんですよ。

 改めて聴いてみますと物凄く面白いです、これ。

 今現在、お気に入りの1曲と言いますとM12「Love Story」でしょうか。
 いえ、M13「Christmas Song」の少し可愛らしいギター・パートなんかも実に面白いですね。
 おっと、これらは追加収録曲なんですね。なるほど、シングル曲ならではのキャッチーさが光っているはずですよ。

 それでは、もう1度最初から聴いてみることにしましょう。
[PR]
# by chitlin | 2007-06-12 00:11 | Pop/Rock

Celia / Celia (1970)

 ジャケット写真も艶やかなCeliaの『Celia』(1970)をご紹介いたしましょう。
 ブックレットに掲載された彼女の写真もすべて目を瞑ったものばかりなので、実際にどれだけの美貌の持ち主なのかは謎のままなんですけれどもね。

e0038994_0232773.jpg

 以前に採り上げたCelia Reisとは当然のことながら別人です。同じ“Paradise Masters”というシリーズの内の1枚でもあります。
 彼女の『Samba E Celia Reis』(1962)もなかなかにスウィングする乙な作品ではありますけれど。

 本作の方がより躍動感に溢れるMPBであり、大人の雰囲気と華やかさに優っています。
 ずばり、好みはこちらですね。

 初っ端のM1「Blues」からして(だからか)めっぽう色っぽいのです。溜め息を洩らしながら身体をよじらせて歌っているかのような塩梅です。
 ともすれば“幻の名盤解放歌集”で聞くこと出来るお色気歌謡の路線ですね。姉御肌風情たっぷりの艶かしさがこのうえありませんよ。

 むしろ、このM1「Blues」が例外でありまして、M2「No Clarao Da Lua Cheia」以下、抜群のノリの良さと歌唱力で以て魅せるCeliaの天賦の才にほだされっぱなしという始末なんです。

 M5「To Be」はJoyce作でして、所謂ソフト・ロックの趣きすら感じさせる好曲です。

 これまたJoyce作のM6「Abrace Paul McCartney」では面白いことに「Eleanor Rigby」The Beatlesのストリングス・アレンジの一部が織り込まれているんですよ。
 一方でM9「Lennon - McCartney」には特別な仕掛けは施されている訳ではなさそうです。

 本作において取り沙汰されるのがM10「Zozoio」というFrance Gallの未CD化曲のようですね。クラブ・シーンにおいて注目されているということにピンと来ないのは相変わらずですので、これまた訳も判らずに楽しんでおります。

 この『Celia』は収録時間にしても30分余りということから、自然と何遍も耳を傾けてしまいます。
[PR]
# by chitlin | 2007-06-11 00:26 | Brazil/Latin

Turid / I Retur (2003)

 本日はスウェーデンの歌姫、Turidをご紹介いたします。
 かの地では有名なシンガー・ソングライターとのことですけれども、この『I Retur』(2003)で以て初めて知ることとなりました。 

e0038994_862867.jpg

 本盤は1971年のデビュー・アルバム『Vittras Visor』と2作目の『Bilder』(1973)、3作目の『Tredje Dagen』(1975)から数曲ずつ纏められたアンソロジー盤です。

 スウェーデンのJoni Mitchellなどと形容されているようですけれど、自作のスウェーデン語でも歌われる歌詞のためでしょうか妖気漂う独特のフォークにぐいぐいと引き込まれてしまいますよ。

 ほかにもVashti BunyanやLinda Perhacs(未聴です)、 Karen Dalton(未聴です)などといったその手合いの女性シンガーが引き合いに出されているようですし、確かに浮世離れしていると言えるとしましても、焦点の定まらぬ視線を投げ掛けるような危なっかしいものではなく極めて想像力を掻き立てられる幽玄の美が際立っています。

 そこではブリティッシュ・フォーク風味とアシッド感覚とを合わせ持ったTuridにたちまち幻惑されるほか術がありません。

 中でもM7「På Tredja Dagen Uppståndna」などはアシッド感覚が顕著な1曲でしょう。
 次いでM8「Stjärnor och Änglar」では秀逸な歌唱力もさることながら煌めくギター音が炸裂(!)、一気に夢見心地へと堕ちて行ってしまいますよ。

 妖しさ一辺倒というばかりでなく、M12「Sometimes I think age is a treasure」では儚げなメロディー・ラインが溶け出す陽だまりフォークに目眩すら覚えてしまいます。

 簡素な演奏のM19「Crystal Shade Of Loneliness」なども素晴らしいのですけれど、小鳥のさえずりのみを背景に歌われる小曲の15「Shri Ram」には見事に心が洗われる思いです。
[PR]
# by chitlin | 2007-06-09 08:09 | Pop/Rock

出たっ

 ランプにしては何やら物騒ですけれども。

 こういう遊び心にはどうしたって惹き付けられてしまいますね。

 詳しくはこちらへどうぞ。

e0038994_21254817.jpg


More
[PR]
# by chitlin | 2007-06-08 21:36 | 雑感
 BMX Banditsのライヴ盤、『Totally Groovy Live Experience』(1989)の登場です。
 1989年1月4日、ランカシャー州はベルシルでのライヴ音源です。ってことはまさに彼らの地元でのステージの模様なんですね。

e0038994_22142433.jpg

 ライヴ音源としてはデビュー・シングルの12インチ盤のB面に続くものですけれど、それら初期シングル曲を聴いたのは随分と後になってからですので、本盤を通して下積み時代のBMX Banditsの魅力を堪能したことは確かです。
 演奏自体も見違えるくらいにまとまっています。

 また、彼らの最初のアルバム『C86』(1990)よりも先に発売されてしまったようですので、本人たちに許可を取っていないというのは本当なのかも知れません。
 ジャケット・デザインにしても決して褒められたものではありませんし。

 そんな事情をよそに、元気なお年寄りの集う演芸場のような雰囲気を醸し出すおもしろライヴ、というのはやはりDuglas T. Stewartの資質に拠るところなんでしょうね。
 そうかと言って彼のひとり舞台とはならずに会場との一体感は抜群のようですし。後にテレビ番組の司会を務めることになるのにも納得のステージングが目に浮かぶかのようですよ。

 そんな絶好調のライヴは彼らの最初のアルバム『C86』に収録されているM1「Whirlpool」によって始められます。
 それにしても、Duglas T. StewartのMCは聞いていて楽しいですね。歌が下手なのはともかく、演者としては名人芸の域に達していますよ。

 続くM2「Girl At The Bus Stop」はTelevision PersonalitiesのDan Treacy作ですけれども、見事にBMX Banditsの持ち歌と化しています。
 バス停で見かける女の子に恋をするという淡くて青臭い内容と思しきこの楽曲はとても他人事とは思えないものがありますです。

 毎朝、同じ電車の車両に乗り合わせる女性に想いを寄せる私、chitlinの心境にぴったりではありませんか。
 くーっ!朝っぱらからもどかしさで胸を詰まらせております。(←って、端から見れば気色悪いことこのうえない)

 M3「Your Class」はライブでの定番曲にしてBMX Banditsと言えば未だにこの楽曲を連想してしまうほどの代表曲です。
 最悪、その場にべーシストすら居なくとも手拍子だけで成立するでしょうから観客を上手く巻き込むことの出来るまさにライヴ向きと呼べるものなんですよ。
 いつ聴いても心が安らぎますね。実に良い歌です。

 アコースティック・ギターとヴァイオリンのみに導かれるM6「Bongo Brains」は情緒感が溢れる大変に美しい1曲なのですけれど、本盤でしか聞くことが出来ないのです。
 知る限り、スタジオ録音さえ存在しないのが非常に惜しいですね。

 M7「Disco Girl」もまた初期を代表する1曲です。
 当然、『C86』収録版の方が完成されている訳ですけれど、こちらのライヴ・テイクも何ら遜色ございません。

 M9「Like A Hurricane」は勿論、Neil Youngをカヴァーしたものです。
 若干の生真面目な一面を覗かせる演奏ですねと言いつつ未だ原曲を聞いたことがないのはここだけの話ですけれども、それだけにこのへなちょこ具合が身に染みます。
 それにしてもNeil Young人気の高さが窺えますね。

 最後のM10「Nazi Punks Fuck Off!」はアメリカのパンク・バンド、Dead Kennedysのカヴァー曲です。
 珍しくそれなりにズタボロで荒っぽい演奏と歌ではありますけれども、そこはやはりBMX Bandits、いやグラスゴーの万年若大将のDouglas T. Stewartです。
 何とまあ、これまた万年アイドル歌手であるKylie Minogueのデビュー・ヒット曲、「I Should Be So Lucky」を強引に捩じ込みまして飄々と歌い上げております。
 これは一体どういう発想なのでしょう、何度聴いても衝撃的です。

 このライヴ録音時のBMX Banditsの面々に関するクレジットがないのですけれど、2枚目のシングル曲でもあるM8「The Day Before Tomorrow」の途中でトチったギタリストに対してDouglas T. Stewartが声を掛けていることから、既にこの頃からGordon KeenがBMX Banditsに参加していることが判りますね。
 きっとべーシストはJoe McAlinden(ヴァイオリンも)でドラマーはFrancis Macdonaldでしょうし、もしかしたらNorman Blakeもその場に居たかも知れないなんて妄想も広がります。
[PR]
# by chitlin | 2007-06-07 22:15 | Pop/Rock

 何てことはありませんでした。

 正常にインターネットに接続することが出来ました。

 ルータの点検を後回しにしていまして。
 再起動させましたらば元通り、という訳です。(←これ常識ですよね、きっと)

 再起動と言いましても電源スイッチがある訳でもないので、アダプタを一旦取り外して再度突っ込んだだけという単純なものです。(←これって常識でしょうね)

 お騒がせいたしました〜。
[PR]
# by chitlin | 2007-06-06 22:34 | 雑感

不通

非常に困ったことになりました。

昨夜から自宅PCにおけるインターネット接続が不可能となっております。原因は不明のままです。

訪れてくださる皆さまにはご迷惑をおかけいたします。
[PR]
# by chitlin | 2007-06-05 12:35 | 雑感

これも、欲しい。

 これです、これ
 あったらイイながありましたよ。

e0038994_025649.jpg

 これさえ持ち歩いておけば安心です。
 いつでもどこでも書き留めることが出来るのです!
[PR]
# by chitlin | 2007-06-04 00:03
 今回はJimmy Rogersの代表作、『Chicago Bound』(1970)を採り上げてみます。これまた初めて知ったのですけれど、1950年代半ばのシングル曲の寄せ集めなんですね。
 Chess Recordsの名作の数々がまとめて紙ジャケットCD化されたのを機に購入してみた中の1枚です。

e0038994_9501139.jpg

 典型的なシカゴ・ブルースと呼んでよろしいのでしょうか。実に味わい深い1枚ですね。
 おかしなな言い方をしてしまえば、安心して聞くことの出来るブルース。だからと言って決して凡庸なブルースという訳ではなく、いつ聞いても肩肘張らずにスッとその音に入り込んで行くことの出来るものですね。

 そうです、以前にエントリしたBuddy Guyのブルースと比較してしまえば、エラい違いです。

 強者揃いのMuddy Watersのバンドでリズム・ギタリストを務めていたくらいですからその腕前は勿論なんですけれども、派手さはないものの歌い口を含めてどこか都会的な感覚が見え隠れしています。

 本盤には当のMuddy Watersを始め、ブルース・ハープの第一人者のLittle Walterやら達者な鍵盤捌きが光るOtis Span、シカゴ・ブルースの立役者のWillie Dixonまでがこぞって参加している訳ですよ。こうなると間違いようのない1枚です。

 シカゴ・ブルースひとつを取っても底なし沼のように深いブラック・ミュージックの世界に感銘を受けてしまいました。
[PR]
# by chitlin | 2007-06-03 10:02 | Blues/R&B
 入手困難であり高額でもあるというオリジナルのアナログ盤をよそに、例のRadioactive Recordsから復刻されたJusten O'brien & Jakeの『Time Will Tell』(1978)のCDです。
 evergreenさんが独り占めをしているところへ割り込んでみました〜。

e0038994_22465816.jpg

 ジャケット写真で見せる思慮深い横顔からして何やら独特の美意識を醸し出しています。どこか品の良さが滲み出ておりますね。

 2回目に曲目と照らし合わせながら聴いてみましたら、手持ちのCDではどうやらSide Ⅱの頭に当たる「The Way」を1曲目として始まります。

 裏ジャケットに掲載されていますSide Ⅰとそっくり入れ替わってしまっているようです。
 Side Ⅰの1曲目が表題と同じ「Time Will Tell」と記されていますので、Radioactive Records側の単純な手違いでしょうか。残念なことにせっかくの雰囲気がぶち壊しですよ。

 気を取り直しまして。

 コード進行に依るものなのでしょう、一貫して得も言われぬ不思議な浮遊感に惑わされそうになります。
 それ以上に、痙攣するファズ・ギターを始めとするほとんどの楽器を手掛けたJusten O'brienの髭に似合わぬ紳士的な歌声が全体を貫いています。 
 何と表現すれば適切なのか判らないのですけれど、宇宙を思わせるような神秘的な意外性に富んでいますよ。

 M2「Just Love」(←再生した通りの順番で)の終わりそうで終わらない快楽へと導かれるような感覚も乙なものです。

 M7「Are You Ready To Leave」(←再生した通りの順番で)にはStereolabへと何となく繋がる感触があるような気がします。
 あのアナログ・シンセサイザーの独特の感じよりはふわりと浮き足立っている訳ですけれども、少しは隔世遺伝しているのではないかと。

 どうして連名なのかと思っていましたら、パーカッションと編曲を担当するMark A. JacobsonがJusten O'brien & JakeのJakeその人なんですね。
[PR]
# by chitlin | 2007-05-31 22:51 | Pop/Rock